中山道と史跡・文化財
21.元素楼跡
天保2(1831)年幡羅郡玉井村の代々名主の家に生まれた鯨井勘衛は、蚕糸業の先駆者で、文久3(1863)年には、蚕種の製造を始め、さらに明冶2(1869)年には、蚕糸改良の目的で、屋敷内に3階建て間口16間奥行8間の大蚕室「元素楼」を作り、清涼飼育という画期的な蚕児飼育法を地方人に伝習しました。この元素楼における清涼飼育による蚕種製造は全国的に高い評価を得て、同6年には、時の昭憲皇后、英照皇太后両陛下が群馬県富岡製糸場へお出かけになられる途中、元素楼に立ち寄られて養蚕の状況をご覧になりました。元素楼は、その後解体され、今は跡地に行啓記念碑が建っています。
|
---|
より大きな地図で 中山道をめぐる熊谷の歴史と文化財 を表示 |