秋山亭 駅弁掛紙3
桜の花びらを型取った3枚の枠中に、上から高城神社、桜堤、熊谷寺の写真が入っています。左下には「熊谷駅前 秋山亭」と記されています。昭和になると「熊谷驛」「熊谷驛構内」と記されるようになることから、当初は熊谷駅前でも売られていたことが分かります。
左枠外には、「定價金拾参銭」と、「上 縣社高城神社(驛ヨリ三丁) 中 櫻堤(驛前) 下 熊谷寺(驛ヨリ六丁)」と写真の説明が記されています。
右枠外には、「本品に付き不都合其の他御心付きの点有之候節は御手數ながら鐵道係員に御申告煩し度候」と記されています。
熊谷寺の写真には、回向柱が立てられており、大正4年に熊谷寺が再建され、蓮生法師700年忌を記念して行われた法会の様子を写したもので、この駅弁掛紙は、大正4年頃に発売されたものと思われます。
下枠外には、「中村写真館撮影」と記されており、熊谷寺の写真と同じ構図ものが、中村写真館撮影絵はがきとして発売されています。