二百数十年前の宝暦年間、妻沼が聖天さまの門前町や利根川の宿場町として栄えた遠い昔から、この「いなり寿司」が、町の名物としてもてはやされてきました。
古くから利根川沿いの妻沼郷では、光沢があり粒の揃(そろ)った良質の米がとれました。妻沼のいなり(稲荷)寿司は、こうした風土と聖天信仰の中で生まれたふるさとの味覚です。
油揚げを煮込むタレも独特でコクがあり、細長い特徴のある形、のり巻きののりも吟味されています。量も多く、値段も安いことから昔から庶民の味として親しまれてきました。今もその人気は根強く、町外から「めぬまのいなり寿司」目当てに、足を運ぶ人も多くいます。
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