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熊谷市のうちわ

近江屋呉服店

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市内本町中央の中仙道南側に所在した、「近江屋呉服店」で配られていたうちわです。
卵形の扇面に、赤字で「近江屋呉服店」と記されたシンプルなうちわです。
近江屋呉服店は、江戸末期に、京都の矢守吉兵衛が創業した呉服類の卸売り専業店です。明治時代には、八木橋呉服店、伊豆蔵呉服店とともに熊谷第一流の商店と目されました。明治39年からは、小売り業専門に変更し、京都本店の支店として、20名近い店員が京友禅、羽二重、ひな人形の衣類等、近江屋独特の商品を販売していました。

近江屋呉服店の外観『熊谷大観』より
上の写真は、大正6年刊の下田憲一朗著『熊谷大観』掲載の、近江屋呉服店外観です。
この近江屋呉服店は、昭和5年の『第日本職業明細図』には確認できますが、昭和8年の地図には確認できません。したがってこのうちわが配られた年代は、明治39年〜昭和初年の間と推測されます。