若山牧水(わかやまぼくすい)(1885-1928)
歌人。宮崎県生まれ。文学を志し、歌人としての生涯を送る。
・大正9年熊谷から長瀞、秩父を訪れた際に詠んだ歌
「乗換の 汽車を待つとて 出でて見つ 熊谷堤の つぼみ桜を」
「雨ぐもり 重き蕾の咲くとして あからみなびく 土堤の桜は」
「蟻の虫 這ひ歩き滓うす紅に つぼみふふめる 桜の幹を」
「枝のさき われより低く 垂れさがり 老木桜の つぼみ繁きかも」
「まひ立つと 羽づくろいする 口ごもり 雲雀の声は 草むらに聞ゆ」
「雨雲の なかにまひのぼり 啼く声の 雲雀はしげし 今宵晴れなむ」
「をちかたに 澄みて 見えたる鉄橋の 川下うすく 夕づく日させり」
「雨ぐもり 重き蕾の咲くとして あからみなびく 土堤の桜は」
「蟻の虫 這ひ歩き滓うす紅に つぼみふふめる 桜の幹を」
「枝のさき われより低く 垂れさがり 老木桜の つぼみ繁きかも」
「まひ立つと 羽づくろいする 口ごもり 雲雀の声は 草むらに聞ゆ」
「雨雲の なかにまひのぼり 啼く声の 雲雀はしげし 今宵晴れなむ」
「をちかたに 澄みて 見えたる鉄橋の 川下うすく 夕づく日させり」