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中村喜久女(なかむらきくじょ)(1868-1928)

医家・歌人。北埼玉郡中条村(現熊谷市)に、代々名主・戸長を務めた家に生まれる。兄は、中村孫兵衛。明治28年上京し、女医になるべく済生学舎に入学し、明治30年9月に開業試験に合格し、医籍登録された。その後すぐに開業したが、明治34年中条村に戻り「愛生堂」中村医院を開業した。晩年は、歌道に精進し、数千首の短歌を残している。

・大正12年の関東大震災を詠んだ歌。
「澄み渡る 月も羨めし 揺りかえす なゐを警れて 立ち明かす夜は」