 |
十一面観音 |
この石仏は、かつて弥藤吾地内に所在した王子古墳の上に建てられていた観音堂を、昭和43年に行われた発掘調査を機に、現在の場所に移動したものです。
石仏は、風化が進んでおり、3つの破片がコンクリートで接合され、覆い屋に納められています。
縦160p、横110p、厚さ35pほどで、石材の前面は、石仏を囲むように、106p×84cm程の方形に12p程彫下げた仏龕(ぶつがん)を造出しています。これは、平安末から鎌倉時代の石龕仏などによく見られる造り方です。
石仏は、右手を膝前に伸ばし、左手は胸前に位置する姿勢と仏頭に残るこぶ状の隆起などの痕跡により「十一面観音」と判断され、平安時代末期から中世初頭頃の製作と推定され、熊谷市域最古の石仏になる可能性が高いと考えられています。
なお、この石仏の石材は、古墳石室石材を再利用したものと考えられ、特徴から、王子古墳から約15km離れた、群馬県太田市の藪塚周辺の八王子丘陵で産出する薮塚石(溶結凝灰岩)と推測されます。
古墳築造にあたり、約15km離れた石切り場で石材を切り出し、利根川を越えて運び入れ、その後転用されたものと推測されます。
| 所在地 |
 |
弥藤吾観音堂 |
| 種別 |
 |
十一面観音 |
| 造立年 |
 |
平安時代 |
|