常設展示室/石造物の部屋

尾鑿山大権現碑(おざくさんだいごんげんひ)

尾鑿山大権現碑(おざくさんだいごんげんひ)

市内高本地内の和田吉野川左岸堤に建てられている尾鑿山大権現碑を紹介します。

碑表には「尾作山大権現」、碑裏には「文久三年亥四月吉日」と刻まれています。高さ47.5㎝、幅35.5㎝の緑泥石片岩製です。
尾鑿山は、栃木県鹿沼市にある山で、山頂に尾鑿山賀蘇山神社(おざくさんがそやまじんじゃ)が建てられています。
この尾鑿山賀蘇山神社は、「日本三大実録」の878年9月16日の條に「授下野国賀蘇山神社従五位下」と記載されたや社で、五穀豊穣、産業発展、医薬長寿の守護神として信仰されてきました。
江戸時代後期になると「尾鑿山講」と呼ばれる代参講が盛んになり、関東一円より多くの参詣者を迎えました。
この石碑は、高本地区の人が、尾鑿山賀蘇山神社に詣でたことを記念して文久3年(1863)に建てたもので、大里地区の高本で、尾鑿山講が行われていたことを示す資料です。
市内では、熊谷村、久下村、小八林村、箕輪村、向谷村、佐谷田村、手島村、上恩田村、万吉村、村岡村、平塚新田村、御正新田村、成沢村、樋春村、大麻生村、広瀬村、原島村、肥塚村から代参講が出ていたことが確認されています。

所在地 高本(和田吉野川左岸堤)
種別 記念碑
造立年 文久3年(1863)


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