千古の時を越えるかわら
中国秦(しん)・漢(かん)の時代(約二千年前ころ)から、
瓦は宮殿(きゅうでん)や役所(やくしょ)、貴族(きぞく)の住まいを飾(かざ)り防水(ぼうすい)と
防火(ぼうか)に優(すぐ)れた実(じつ)用品(ようひん)として盛(さか)んにつかわれた。日本では飛鳥寺(あすかでら)(596年に完成)や四天王寺(してんのうじ)
の創建(そうけん)に初めて瓦が使われた。当時から屋根(やね)の
部所(ぶしょ)に合(あ)った各種の瓦が作り分けられ、現在でもその基本的(きほんてき)な機能(きのう)も使用方法も変わっていない。しかも、千四百年も前に作られた瓦が今なお伽藍(がらん)の屋根に葺(ふ)かれている事実がある。
また、当時瓦の基本的な意匠(いしょう)となった「唐草(からくさ)」や「蓮華(れんげ)」は遥(はる)かローマやインドから伝わったものです。 このミニ展示では、「かわら」とその時代に触(ふ)れる遺品(いひん)として市域の出土品(しゅつどひん)や寄贈品(きぞうひん)の中から紹介します。 |