市指定有形文化財建造物「根岸家長屋門」とは、どのような建物ですか?
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根岸家長屋門は、江戸後期の寛政年間に建築されたと推測され、その後、明治維新という急速な近代化の中で、根岸家の人々ともに歴史を刻んできた建造物です。その技巧性の高さから市指定の有形文化財(建造物)に指定されています。
当所冑山村の名主家であった根岸家は荒川船運や水田・酒造などの家産を興し、幕末に当主であった根岸伴七(友山) は時代の志士たちとの交流を持ち、「尊王攘夷」運動にも参加しています。この場所は、江戸との往来も頻繁で、多くの文人やゆかりの人たちが根岸家の長屋門をくぐっています。なお、周辺には「冑山古墳」(県指定史跡)や「根岸友山の墓」(県指定旧跡)があり、この建造物を中心地とした一帯が、根岸家に関連する歴史的遺産群として認識されています。平成22年度、市指定文化財の補助事業として根岸家長屋門の修理工事が行われました。修理は改築後のほぼ一世紀を経て行われたもので、屋根瓦を全部降ろし、屋根を支える隅木や垂木などの補修を行う大掛かりな事業でした。これにより、当時の面影が現在に蘇りました。