国指定重要文化財「歓喜院聖天堂」とはどのような建物ですか?

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 歓喜院聖天堂は、治承3年(1179)斎藤別当実盛が守り、本尊の大聖歓喜天を祀ったお堂であるといわれています。この建築は、総面積188m2の廟型式権現造り、奥殿は八棟造りで、各部材、各壁面に華麗な彫刻が施されていますが、中でも中国の故実をモチーフとした胴羽目の彫刻は素晴らしく、桃山風の気品を残しています。幣殿、拝殿も奥殿と調和し、建築美を誇る江戸中期の重要な遺構であります。
 歓喜院聖天堂は、妻沼の工匠、林兵庫正清が設計し、享保20年(1735年)から25年の歳月を要して、宝暦10年(1760)に完成した建造物です。この再建から、250年が経過し、毀損した箇所や剥落した彩色を復元するために、平成15年10月から約7年間の歳月をかけ、「平成の大修理」が行われました。平成22年秋の工事終了を経て、平成23年6月1日から、一般公開が行われています。