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熊谷市指定記念物 天然記念物
鈴懸(すずかけ)()
鈴懸の木の写真
所在地 末広2-131
所有者(管理者) 県立熊谷女子高校
熊谷女子高校のシンボルである「鈴懸の木」は正確には、「モミジバスズカケノキ」と称します。スズカケノキ科の落葉高木で、目通り4.7m、高さ28.4mです。樹木種としては、スズカケノキ科であり、樹皮などの形状からスズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種であると考えられています。幹周りとして目通り(地上1.2m)の位置では5.0m、樹高約30mの大木であり、熊谷女子高校の校庭に力強く根付いています。欧米名ではプラタナスとして知られています。
明治時代、日本には三種類のスズカケノキが移入された記録が残されています。明治15年(1882)、同16年(1883)には小石川植物園にスズカケノキが、明治25年(1892)には新宿御苑にモミジバスズカケノキが移入され、その後、苗の生育や植栽を広げ、全国への移植が開始されました。
この経過を踏まえると、「鈴懸の木」は新宿御苑の母株からの第二世であると考えられ、時期と推察すると開校した明治44年(1911)前後にこの地に移植された可能性が考えられます。その当時の熊谷高等女学校は終戦直前の熊谷空襲により校舎の大半が失われる事態となりましたが、この「鈴懸の木」は焼失せず、現在まで大切に管理されています。多くの卒業生や在校生を優しい眼差しで見下ろしながら、熊谷女子高校の歴史を過去から未来へと繋ぐ静かな語り部となっています。
指定年月日 昭和49年11月3日