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熊谷市指定有形民俗文化財
「村岡の渡し船」
村岡の渡し船の写真
所在地 万吉2103
所有者(管理者) 熊谷市(熊谷市教育委員会)
員数 馬船1艘、歩行船2艘
材質 杉製
大きさ 馬船 全長約11.5m、幅2.3m、深さ約0.3m
歩行船 全長約7.8m、幅約1.5m、深さ約0.3m
「村岡の渡し船」は、大里郡熊谷宿と同郡村岡村(現熊谷市)を結ぶものであったが、江戸時代の明和年間(1764〜1771)に始まったといわれ、明治42年(1909)の荒川大橋の完成により廃止されるまで、約140年間にわたって活躍した。
構造は、棚造り(横断面が箱形)で戸立造(左右の板〈棚〉を一枚の板でつなぐ船首)であり、久下の船大工が作ったといわれている。
現在、埼玉県内において保存されている渡し船は、「村岡の渡し船」と、秩父郡黒谷村と同郡寺尾村字招木(いずれも現秩父市)を結んでいた「招木(まねき)の渡し船」の二つだけである。
したがって、「村岡の渡し船」は、荒川の交通の歴史を知る上で重要なものであり、馬船については、荒川流域において唯一残された貴重なものである。
指定年月日 平成5年1月15日