数量 2棟
所在地 西城93−1
所有者(管理者) 宗教法人長慶寺
時代 江戸中期
長慶寺本堂は、熊谷地域をはじめ北関東で広く活躍した、上州花輪村の彫刻師の祖である石原吟八郎と弟子たち、そして国宝「歓喜院聖天堂」の棟梁の林兵庫正清を中心とした建築大工集団の協働関係が、薬師堂及び厨子の設計と建立において凝縮して表現された歴史を再認識することができる。
長慶寺薬師堂は、聖天堂建立以前の時期の棟札等も発見されていることからも、薬師堂の建立が聖天堂の技術的基礎を試行する実例としての価値を見出すことができる。また、薬師堂の各所に配された意匠とともに、内部の中央に施工された厨子の構造の双方に含まれる技術は、他の類例と比較しても高いことが分かる。
調査によって、妻沼聖天山の歓喜院聖天堂の建立期の棟梁及び彫物師集団の存在を示す知見を得ることになり、これらの点を複層的に判断すると、「薬師堂」及び「本堂」は有形文化財建造物としての価値を有していると考えられる。
指定年月日 令和2年8月28日
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