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並木良輔(なみきりょうすけ)(1880-1954)

事業家。パイロット万年筆の創始者。明治13年(1880)玉井村村長の三男として生まれました。
前橋中学校から明治33年(1900)商船学校を卒業し、日本郵船に就職。
日露戦争時には、軍事輸送の任に当たり、その功により従七位勲六等に叙せられました。その後三井物産に転職し、機関長を務め、明治39年(1906)退職し、母校の高等商船学校の教授に就任しました。
明治42年(1907)並木式烏口の発明特許を得ました。
大正4年(1914)教授の職を辞し、並木製作所(資本金20万円・従業員25名)を創設し、金ペンにイリジュームを加工することに成功して、万年筆の製造販売を行った。大正7年(1917)和田正雄と協同し、パイロット万年筆株式会社を創立。「寝食を忘れて自己の職業を楽しみ得るのは幸也」との処世訓を座右の銘とし、事業に専念努力した。
昭和12年(1937)自吸万年筆を考案し、昭和13年(1938)には、パイロット株式会社並木製作所をパイロット万年筆株式会社に変更しました。
昭和29年12月19日74歳で没す。
著書に『浸蝕を忘れて』『The万年筆』他がある。

【参考】
1982年 熊谷人物辞典 日下部朝一郎
2009年 雑学から見た熊谷ものしり事典 鯨井邦彦