「玉井」ーたまいー |
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1.伝唱によれば、桓武天皇の13年、興福寺の僧賢イ景は勅を奉じて四神相応の地を見立てるため、東国に旅し当地に至りし時、両眼を病んだので一宇を建立して薬師如来を安置して祈念療養中、ある夜、夢に南都春日神社のおつげをいただき、そのおつげのとおり、井戸を掘ってその水で眼を洗ったところ、たちまちなおったのでその井戸のかたわらに春日神社の七仏薬師を奉納した。また井戸を掘ったとき宝玉が2つでてきたので玉の井と呼ぶようになった。この宝玉のうち1つは玉井寺に、もう1つは玉井神社のご神体となっている。〔松岡〕
2.玉井寺の境内にどんな旱ばつにも涸れることのないない古い井戸があり、水面に宝珠の形があらわれるので玉井の名がある。〔埼玉県地名誌〕
3.玉井寺の境内で、井戸を掘っていた時、珠のような石が出てきたことによる。
4.「北武蔵名跡志」に「玉井寺の玉井美泉也」と記されており、玉のような清冽な泉によって玉井の名がおこったと思われる。〔埼玉県地名誌〕
5.玉井は玉井四郎の屋敷の井戸だったという伝えから。(これは、一説だとはいいがたい。)ようするに、この玉井という地名は、村内にある玉井とよばれる古井戸から生じた名前であろう。
6.玉井は、溜り(たまり)の転化で、荒川の水が溜まったことから。(日下部)
武蔵七党横山党の玉井氏の在所。
玉井四郎の出身地。
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