埼玉県指定記念 「西別府祭祀遺跡出土品展」
平成23年3月18日に、「西別府祭祀遺跡出土品」359点が埼玉県の指定文化財(有形文化財・考古資料)になりました。
西別府祭祀遺跡は、市内西別府にある湯殿神社社殿裏のかつて湧水があった堀の周辺に形成された祭祀遺跡です。
指定された出土品の内訳は、石製模造品58点、土器233点、土錘68点です。
石製模造品は、人形・馬形・横櫛形・有線円板形・有孔円板形・勾玉形・剣形の7種の形代がみられ、7世紀後半に祭祀具として使われたものと考えられます。
土器は、墨書や刻書が認められ、吉祥(「大」「加」)、願文(□祈□得□)、呪術的な文字(則天文字から日本独自につくられた文字など)、人名(小捉)、地名(「大桑」)などの文字がみられます。
これらの出土品は、古墳時代末から平安時代にかけて「湧水に対する祭祀(水神への祈り)」が行われていたことがわかり、古墳時代末に始まった石製模造品を使った祭祀から、律令制度が整った奈良時代以降の土器を使った祭祀へと変遷していったことがわかる貴重な一括資料群です。
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