西別府地区の台地緑辺部は、広大な利根川の低地を見渡し、古くから別府沼のほとりに湯殿神社の森が水面に映りこむ穏やかな風景であったといわれています。
現在までの発掘調査により、この地には奈良・平安時代の昔、寺院の甍(瓦)葺き建物がそびえ、幡羅郡役所の建物が立ち並び、台地がけ線の湧泉では祭祀(お祭り)が行われていたことが分かってきました。この三つの性格が異なる遺跡は、熊谷市西別府廃寺【寺院】、深谷市幡羅遺跡【郡役所】、熊谷市西別府祭祀遺跡【祭祀】で、当時一体となって機能していた遺跡群がセットで確認されてたことは、全国的に見ても類例が少なく貴重です。
熊谷市教育委員会では、平成16年度から、本遺跡群の発掘調査(確認調査)を続け、より具体的に遺跡の姿を知る多くの手がかりを得ることができました。
(平成21年6月27日現地説明会資料より) |
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