埼玉県指定史跡 塩古墳群(しおこふんぐん)
市内塩にある塩古墳群は、4世紀から6世紀にかけて建造された古墳群です。現在、75基の古墳が確認されています。4世紀という古い時代の古墳群は、県内ではきわめて珍しいものです。古墳の形と密集状況は、弥生時代以来の流れを引き継ぐのもので、県内の古墳の発生を考える上で、非常に重要です。
史跡に指定されているのは、塩古墳群の主体となる部分で、全長35m、高さ5.1mの前方後方墳(注1)である狸塚1号墳を中心に、20数基の方墳(注2)群が密集しています。古墳の主を埋葬した部分は未調査ですが、古墳の周りから、供えられた土器が出土しています。また、史跡外の古墳からは、棺を埋葬した跡が見つかり、鉄剣やガラス小玉などの貴重品が副葬されていました。
江南文化財センター展示室では、塩古墳群の出土品をはじめ、熊谷の古代を語る資料を展示していますので、ぜひ、ご来観ください(平日のみ開催)。
注1:四角形を2つつなげた形の古墳
注2:四角形の古墳
(市報くまがや平成20年3月号より) |