元境内遺跡 |
元境内遺跡は、熊谷市野原地内の標高50m前後の平坦地に位置する、文殊寺を中心とする遺跡です。
現在の文殊寺は、『新編武蔵風土記稿』によると、1483年に増田四郎重富が、自分の居住していた館に、七堂伽藍を建立し、境内地1万5千坪を寄進した事によって始まったと伝えられ、現在は開基より35世を数えています。
現在でもその館の痕跡として、境内の西・北側に外郭の土塁と堀が、西側で230m、北側で320mが残っており、内郭の堀も西側で110m程確認することができます。
1996年に、本堂裏の約1,500㎡の発掘調査が行なわれ、中世の館跡に関連する遺物や、近世の文殊寺に関する遺物、昭和初期のビン・陶磁器等の多量の遺物が出土しています。
遺物の中でも、近世肥前(伊万里)・瀬戸美濃産陶磁器類の出土は、県内でも充実した内容となっています。
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